日本では地域によって風習が異なります。
通夜見舞いもその一つであり、知らない方もいるのではないでしょうか。
この記事では通夜見舞いの書き方や金額について解説します。
またお金の入れ方やお返しのお菓子についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
通夜見舞いとは
通夜見舞いとは故人が入院している間にお見舞いできなかったことへの代わりとして、遺族にお見舞いの物品や金品を渡すことです。
故人が何らかの事情で入院した場合、仲がよければお見舞いに行きます。
しかし、仕事が忙しかったり遠方に住んでいたりすると、なかなかお見舞いに行けないこともあるでしょう。
そこで故人に渡せなかった物品や金品を遺族に渡し、遺族をねぎらう意味があるのです。
通夜見舞いを行う地域
通夜見舞いは全国的に行われる風習ではありません。
おもに下記の地域で行われています。
・千葉県や茨城県など、南関東の一部地域
・新潟県
・福岡県
また、そのほかの地域でも名称は異なるものの、同じ内容の風習が残されているケースもあります。
通夜見舞いの書き方
通夜見舞いは一部地域の風習のため、どのような書き方をすればよいのか分からない方もいるでしょう。
ここからは、通夜見舞いの書き方を紹介します。
通夜見舞いの表書きの書き方
通夜見舞いの表書きは『御通夜見舞』と書いてください。
印刷されているものをそのまま使用しても構いません。
この『御通夜見舞』を水引の上部に書きます。
下には自分のフルネームを記します。
通夜見舞いののし袋
通夜見舞いののし袋は黒白の水引を選んでください。
通夜見舞いは弔い事なので、結び切りにします。
これは「不幸を繰り返したくない」という思いが込められているためです。
一方で入院見舞いは赤白の水引を結び切りしたもの、もしくは蝶結びにしたものを選びます。
混合しないよう、事前に確認してください。
通夜見舞いの金額の相場
通夜見舞いに現金を包む場合、1,000円~3,000円が相場といわれています。
もし物品を持参する場合は2,000円~5,000円程度を目安にしてください。
通夜見舞いを受け取った遺族が負担にならない金額がよいとされています。
通夜見舞いのお金の入れ方
お札の肖像画が書かれている面が上にくるように、向きを合わせて入れます。
のし袋についている中袋に現金を入れてください。
お札はできるだけ新札をさけてください。
古札を使う理由は、新札だと故人が亡くなることを予想して準備していた、と思われてしまうからです。
もし手元に新札しかない場合は、お札の中央部分に折り目をつけて古札にしたうえで、お金を入れるようにしましょう。
通夜見舞いにお菓子を持っていく?
通夜見舞いには現金ではなく、物品を持っていくことも可能です。
遺族は故人を夜通しで見守るため、食べ物を持っていくと喜ばれるでしょう。
お菓子のほかにもおにぎりやサンドウィッチなど、簡単につまれるものが選ばれるケースが多いです。
食べ物を持っていく場合は賞味期限を考慮して、できるだけ日持ちがするものを選ぶとよいでしょう。
ただし、遺族側がすでに軽食を用意していることも考えられるので、食べきれずに捨てられてしまうことも考えられます。
そこでお菓子や飲み物のように日持ちする食べ物ならば、その場で食べられなくても持ち帰りができるため、無駄にならないメリットがあります。
相手先の状況が確認できないのであれば、お菓子や飲み物などを選ぶとよいでしょう。
通夜見舞いの注意点
通夜見舞いは一部地域の風習なので、知らない方は無意識のうちに失礼を働いてしまうことも考えられます。
ここからは通夜見舞いで注意しておくべき点を紹介するので、参考にしてください。
通夜見舞いの注意点1.喪服を着用しない
通夜見舞いを届ける際の服装は、平服が基本とされています。
通夜見舞いは地域や渡すものにもよりますが、通夜がはじまる前が一般的です。
喪服を着用しないよう注意してください。
故人との関係性によっては、通夜の手伝いをお願いされることも考えられます。
手伝いをお願いされる可能性があると判断した場合は、飾り気のない無地の黒エプロンを持参してください。
また、そのまま通夜に参加できるように喪服や香典など、必要なものも準備しておくとよいでしょう。
通夜見舞いの注意点2.通夜見舞いを持参するのは通夜に参加するときのみ
通夜見舞いがある土地だからといって、必ずしも通夜見舞いを持参する必要はありません。
通夜見舞いを持参するのは、通夜に参加するケースのみです。
一般的に通夜見舞いは生前、仲がよかった方にだけ行います。
顔見知りや仕事上でのつながり程度でしたら、通夜見舞いを持参する必要はありません。
ただし、通夜見舞いは地域や家庭ごとのルールも存在するので、一概にいえない部分もあります。
判断に迷った際は、遺族や葬儀会社に確認していくとよいでしょう。
通夜見舞いの注意点3.通夜見舞いと香典は別々に用意する
通夜見舞いと香典はそれぞれ意味合いが異なります。
そのため通夜にも出席する場合は、通夜見舞いと香典の両方を用意する必要があります。
現金として通夜見舞いを渡すタイミングは、香典と同じように通夜の当日に受付で渡すのが一般的です。
受付には必ず通夜見舞いであることを伝えておきましょう。
ただし、お菓子や軽食を渡すタイミングは通夜がはじまる前です。
このように、渡す場面や渡し方も地域によって異なる場合があります。
渡し方の判断がつかない場合は、葬儀会社や地域の風習に詳しい方に聞いておくことをおすすめします。
まとめ
通夜見舞いは福岡や南関東の一部など、ごく限られた地域の風習です。
通夜見舞いののし袋は黒白の水引を結び切りしたものの上部に『御通夜見舞』と書きます。
下部に自分のフルネームを書いてください。
通夜見舞いの金額の相場は、下記を参考にしてください。
金銭の場合:1,000円~3,000円
物品の場合:2,000円~5,000円
受け取る遺族が負担に感じにくい金額を包むとよいでしょう。
通夜見舞いは地域や家庭ごとのルールも異なるため、一概にこれだというものがない特徴があります。
迷った際は地域の風習に詳しい方や、葬儀会社に確認するとよいでしょう。
通夜見舞いに困った際は平成御廟にご相談ください
平成御廟は福岡にある大型公園墓地です。
通夜見舞いは福岡に残る風習のため、福岡に拠点を置く当霊園でも具体的なアドバイスをさせていただいております。
通夜見舞いだけでなく、ほかにも気になる点がございましたら、スタッフまでお気軽にお問い合わせください。